謎のカナダ名物・プーティーン [海外雑記]

Quebec

 今日はカナダの国民食・東部ケベック州の郷土料理、プーティーン(Poutine)についてご紹介します

目次

本日の結論:

Poutineはカナダのケベック州(フランス語圏)発祥の郷土料理で、
フレンチフライグレイビーソースチーズを中心に構成されます
第二次世界大戦後に開発された国民食です

グレイビーソースは、

調理の過程で出た肉汁を、小麦やコーンスターチで粘土を高めたものです

元はフランス料理の手法ですが、アメリカのサンクスギビング(感謝祭)でターキー(七面鳥)を食べるときの人気ソースでもあります。Poutineで使用されるものは鳥や牛肉由来のものが多いとされています

チーズカード(Cheese curd)とは、

殺菌生乳にレンネットを加えてつくる弾力のあるチーズの一種です

牛類の胃やカビから分離するレンネットは、牛乳中の主たる蛋白のカゼインの切断・凝固をおこす作用があり、水分中に乳化して存在する油滴を分離します。結果、チーズカードとホエイ(水分)ができます。チーズカードは米国中西部(ミネソタ・ウィスコンシン)や、カナダのケベック州で人気の食材です。ミネソタ発祥のCulver’sというファーストフードチェーンでは、チーズカードのフライが有名です。特有の弾力と、噛むとキュッキュする食感が好まれています


ここからは3Dナカノが旅行がてら食べたPoutineを、写真と共にご紹介します

第4位:Costco

カナダのコストコはPoutineを標準的に売っています。グレイビーソースはいかにも市販じみていてあまりよくないです。チーズカードも溶けるでもなく弾力があるわけでもなく、最後まで残っていました。カナダのコストコはどこに行ってもPoutineが喫食できたので、国民食として人気があるのだと理解できました

カナダのCostcoで売られているPoutine

第3位:Kojax

モントリオールの世界最長とされる地下街の端っこ、McGill大学直結のフードコートです(学割もあり)。行列に弱い日本人3Dナカノが、ドネルケバブジャイロとともにゲットしたのがタコ&チキンプーティーン。メキシカンのタコミートとチキン入りです。肉が入るとPoutineの味わいに深みが出てこれがとても気に入りました。チーズカードはちょっと釈然としませんでした

モントリオール地下食品街で売られているPoutine
CENTRE EATON, 705 Saint-Catherine St W #1262, Montreal, Quebec H3B 4G5

第2位:Phil Smoked Meat

ケベックの郷土料理のスモークドミートの専門店。Poutineもスモークドミートの暴力で有無を言わさずに食べさせる。スモークドミートは塩味をかなり抑えていて、いくらでもいけてしまうやつです。グレイビーソースの存在感はやや薄く、チーズカードは溶けておいしいことに重点がおかれている珍しいものです

スモーク肉専門店のPoutine
461 Rue Saint-Joseph E, Québec, QC G1K 3B6

第1位:La Buche

しょっぱめのグレイビーソースにメープルシロップを使っているそうです。乾燥肉がふんだんに入っていて良いアクセントになっています。白眉はチーズカードで、噛むとキュッキュするくらい尋常じゃない弾力と、適度な酸味があって食べていて楽しい一皿です。ケベックシティーにお越しの際は是非!

ケベック料理店のPoutine
49 Rue Saint-Louis, Québec, QC G1R 3Z2
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この記事を書いた人

卒後15〜20年の病院内科医のナカノです。資格は医師・総合内科専門医・リウマチ専門医・アレルギー専門医(内科)・博士(医学)です。現在はアメリカのワシントンDC郊外の研究所で研究者として働いてます。
暮らしに役立つ知恵や皆さんの健康に寄与する情報を発信していければと考えています。

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