内科医の3Dナカノです。今日はUSPSTFから2018年3月に推奨が出た、色白で日焼けしやすい人は24歳までは紫外線対策をしましょう、というお話です
USPSTFについては、こちらをご覧ください
当Blogの健康診断の推奨・まとめ記事は、こちらをご覧ください
本日の結論:
日焼けして赤くなりやすいひとは24歳までは紫外線対策をしましょう
日焼け止め・帽子・サングラス・長袖・日陰などを上手に使いましょう
結論のもとになったUSPSTF推奨:
6ヶ月~24歳の皮膚の色素が薄いひとは、
皮膚がんのリスクを減らすための、
紫外線暴露を最小化するカウンセリングをする(推奨度B)
USPSTF
言葉の解説をします
皮膚の色素が薄いひととは、
薄い色調の髪(金髪・赤毛)や眼
そばかすがある
日焼けしやすい
などの特徴があるひとです
紫外線とは、
太陽から放射される光のうち10-400nmの波長のもので、
UVA1 340-400nmと
UVA2 320-340nmと
UVB 290-320nm
に分かれています
UVA1は地上に届く紫外線の70%を占めるものの比較的人体に害が少ない成分です。UVA2とUVBは、それぞれ地上に届く紫外線の25%と5%のみですが、ともに日焼け・炎症・皮膚がんなどに関わっている成分であることが知られています
紫外線対策のカウンセリングとは、
- 日焼け止め
- 帽子の着用
- サングラスの着用
- 日焼けを防ぐ服装
- 日光曝露の回避
- 日陰を日中(10~4時)に探す
- 日焼けサロンの回避
などが含まれます
日焼け止めは、
- 広域スペクトラム(UVA&UVB)
- SPF 15以上
- 2時間毎に再塗布
という記載がありました
SPFとは、
日光防護効果という意味合いの数字で、15だと皮膚に届くUVBが1/15に減るという意味合いです。SPF15でUVBの約93%、SPF50で約98%カットできるとされています
日焼け止めを塗る量は、
Teaspoon(≒小さじ) ruleというものがあって、
- 小さじ1杯:顔と首・右腕・左腕
- 小さじ2杯:胴の前側・背中・右脚・左脚
というのがオススメの日焼け止めを塗る量です
思ったより多いのではないでしょうか?
皮膚がんのリスクとは、
- ほくろの増加
- 典型的じゃないほくろ(atypical nevi)
- 皮膚がんの家族歴
- HIV感染症
- 臓器移植後
などが挙げられています
典型的じゃないほくろとは、
- 境目がはっきりしない
- 均一じゃない色調
- 均一じゃない色調
- 直径が5mm以上
などの特徴があります。皮膚科の先生でもほくろが良性か悪性かを見分けるのが難しい場合があります。悪性黒色腫というがんの場合、生検(一部を取ってきて悪性かどうかを確認する検査)すると転移するリスクが上がるとされています。疑わしいほくろは、まるごと取り去る手術を行う場合が多いようです
まとめ:
さて、日焼けして赤くなりやすいひとは24歳までは紫外線対策をしましょうというお話はいかがでしたか。紫外線を受けてからがんに進展するまでに時間がかかるからという理屈はわかるのですが、ナカノとしては24歳までで勝負が決まっていたことに衝撃を受けました。今回の推奨は、主にお子さんやお孫さんへの対策としてご検討いただければと思います。是非コンテンツを健康長寿にお役立てください!
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